セキュリティ監査報告メールの書き方と5つの注意点
セキュリティ監査結果の報告

件名:【[実施日]実施】セキュリティ監査結果のご報告
株式会社[会社名]
[宛先部署名] [役職] [氏名]様お世話になっております。
[送信者部署名]の[送信者氏名]です。先日、[監査対象]に関するセキュリティ監査を実施いたしましたので、結果をご報告いたします。
今回の監査では、[監査の目的]を主な目的として実施いたしました。
監査の結果、[結果の概要]が確認されました。詳細につきましては、添付の監査報告書をご確認ください。
添付ファイル名:[実施日]セキュリティ監査報告書[パスワード設定の有無により以下のいずれかを記載]
(パスワードを設定する場合)
なお、添付ファイルにはパスワードを設定しております。パスワードは別途メールにてお送りいたします。
(パスワードを設定しない場合)
添付ファイルにパスワードは設定しておりません。今後、[今後の対応]について、ご協力をお願いする場合がございます。
引き続きよろしくお願いいたします。
セキュリティ監査の結果報告、担当者の方にとっては、どう評価されるか気になるお仕事ですよね。
そんなときは、この記事を参考に、監査結果をスムーズに、そして効果的に伝えるためのメールを作成してみませんか?
この記事には基本構成から具体的な記述例、そして注意点まで、あなたの「困った」を「できた。」に変える情報が満載。
さらに、すぐに使えるテンプレートの活用方法までご紹介します。
一緒にセキュリティ監査報告メールの達人を目指しましょう。
監査結果報告メールの基本構成とポイント
監査結果を報告するメールは、単なる事務連絡ではありません。
組織のセキュリティ強化に向けた重要なコミュニケーションツールです。
ここからは、メールの基本構成と、各ポイントを詳しく見ていきましょう。
件名と宛名の書き方
件名は、メールの第一印象を決める大切な要素です。
一目で内容が理解できるように、具体的に記述しましょう。
例えば、「[実施日]実施 セキュリティ監査結果のご報告」のように、監査の種類と実施日を含めると効果的です。
宛名は、役職と氏名を正しく記載し、失礼のないようにしましょう。
件名の例文
件名:[実施日]実施 セキュリティ監査結果のご報告
[宛先部署名] [役職] [氏名]様
いつもお世話になっております。[送信者部署名]の[送信者氏名]です。
先日実施いたしました、セキュリティ監査の結果についてご報告いたします。
詳細は添付の報告書をご確認ください。
引き続きよろしくお願いいたします。
この例では、件名で監査の種類と実施日を明記することで、メールの内容がすぐに理解できます。
宛名も丁寧な書き出しで、受け取る側の印象を良くするよう心がけましょう。
メール本文の構成要素
メール本文は、読みやすく、理解しやすい構成を心がけましょう。
まずは、挨拶と自己紹介から始め、監査を実施した目的と概要を簡潔に述べます。
次に、監査結果の要点をまとめ、詳細を記載した報告書を添付する旨を伝えます。
最後に、今後の対応や協力のお願いを述べ、結びの言葉で締めくくります。
メール本文の構成例
件名:[実施日]実施 セキュリティ監査結果のご報告
[宛先部署名] [役職] [氏名]様
いつもお世話になっております。[送信者部署名]の[送信者氏名]です。
先日実施いたしました、[監査対象]に関するセキュリティ監査の結果をご報告いたします。
今回の監査では、[監査の目的]を主な目的として実施いたしました。
監査の結果、[結果の概要]が確認されました。詳細につきましては、添付の監査報告書をご確認ください。
今後、[今後の対応]について、ご協力をお願いする場合がございます。
引き続きよろしくお願いいたします。
この例文では、挨拶、自己紹介、監査の目的、結果の概要、今後の対応、結びと、必要な要素がすべて含まれています。
各要素を明確にすることで、読み手はスムーズに内容を理解することができます。
監査報告書の添付方法
監査報告書は、メールに直接記述するのではなく、PDFなどの形式で添付するのが一般的です。
添付ファイル名は「[実施日]セキュリティ監査報告書」のように、一目で内容がわかるようにしましょう。
メール本文では、添付ファイルがあることを明記し、必要に応じてパスワードを付与する旨を記載します。
監査報告書添付時の例文
件名:[実施日]実施 セキュリティ監査結果のご報告
[宛先部署名] [役職] [氏名]様
いつもお世話になっております。[送信者部署名]の[送信者氏名]です。
先日実施いたしました、セキュリティ監査の結果をご報告いたします。
詳細につきましては、添付の監査報告書をご確認ください。
なお、添付ファイルにはパスワードを設定しております。パスワードは別途メールにてお送りいたします。
引き続きよろしくお願いいたします。
この例では、添付ファイルがあること、パスワードを設定していることを明記しています。
これにより、受け取り側は安心してファイルを開封できます。
次は、具体的な記述例として「発見された脆弱性の記述例」について解説します。
監査結果報告メールにおける具体的な記述例
このセクションでは、実際の監査結果をどのようにメールで報告するか、具体的な記述例を交えながら解説します。
発見された脆弱性、リスク評価、改善提案など、それぞれのケースに応じた記述方法をみていきましょう。
発見された脆弱性の記述例
ここでは、監査で発見された脆弱性を報告する際の記述例を紹介します。
具体的にどのような脆弱性が見つかったのか、そしてそれがどの程度のリスクを孕んでいるのかを明確に記述することが重要です。
例文1:システム脆弱性の報告
件名:【セキュリティ監査報告】[システム名]における脆弱性について
[宛先]様
平素は格別のご尽力、誠にありがとうございます。
先日実施いたしました[システム名]のセキュリティ監査におきまして、下記の通り脆弱性が確認されましたのでご報告いたします。
- 脆弱性の種類:[脆弱性の種類]
- 影響範囲:[影響範囲]
- 脆弱性の詳細:[脆弱性の詳細説明]
詳細につきましては、添付の監査報告書をご確認ください。
今後ともご協力のほど、よろしくお願いいたします。
この例文では、発見された脆弱性の種類、影響範囲、具体的な詳細を明記しています。
これにより、読み手は問題の重要度を理解しやすくなります。
例文2:Webアプリケーションの脆弱性報告
件名:【セキュリティ監査報告】Webアプリケーションにおける脆弱性について
[宛先]様
いつも大変お世話になっております。
この度実施いたしましたWebアプリケーションのセキュリティ監査にて、以下の脆弱性が確認されました。
- 脆弱性の内容:[脆弱性の内容]
- 発生箇所:[発生箇所]
- リスクレベル:[リスクレベル]
添付の監査報告書に詳細を記載しておりますので、ご確認いただければ幸いです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
この例では、Webアプリケーションに特有の脆弱性を報告しています。
発生箇所とリスクレベルを明記することで、迅速な対応を促すことが狙いです。
リスク評価と影響範囲の記述例
発見された脆弱性が、システムや事業にどのようなリスクをもたらすのか、その影響範囲を具体的に示す必要があります。
ここでは、リスク評価と影響範囲の記述例をみていきましょう。
例文3:リスク評価の報告
件名:【セキュリティ監査報告】リスク評価について
[宛先]様
関係各位
セキュリティ監査結果に基づき、以下の通りリスク評価をご報告いたします。
- リスクの種類:[リスクの種類]
- 発生可能性:[発生可能性]
- 影響度:[影響度]
- 総合リスク評価:[総合リスク評価]
詳細は添付の報告書をご参照ください。
今後ともご理解ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
この例文では、リスクの種類、発生可能性、影響度を明確に示し、総合的なリスク評価を伝えています。
これにより、どのリスクを優先的に対応すべきかの判断材料を提供します。
例文4:影響範囲の報告
件名:【セキュリティ監査報告】脆弱性の影響範囲について
[宛先]様
お疲れ様です。
先日実施いたしましたセキュリティ監査の結果、確認された脆弱性について、影響範囲を下記のようにご報告いたします。
- 影響を受けるシステム:[影響を受けるシステム]
- 影響を受けるデータ:[影響を受けるデータ]
- 事業への影響:[事業への影響]
詳しい内容につきましては、添付の監査報告書をご確認ください。
引き続きよろしくお願いいたします。
この例文では、脆弱性がどのシステムやデータに影響を与えるのか、そしてそれが事業にどのような影響を及ぼすのかを具体的に示しています。
改善提案の記述例
最後に、発見された脆弱性に対する改善提案を記述する際の例を見ていきましょう。
具体的な対策を提示することで、セキュリティ強化への第一歩を踏み出すことができます。
例文5:改善提案の報告
件名:【セキュリティ監査報告】改善提案について
[宛先]様
いつもご協力ありがとうございます。
セキュリティ監査の結果を踏まえ、以下の改善提案をさせていただきます。
- 提案内容1:[提案内容1]
- 提案内容2:[提案内容2]
- 推奨実施期間:[推奨実施期間]
詳細は添付の報告書に記載しております。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
この例文では、具体的な改善提案とその推奨実施期間を示しています。
これにより、担当者は迅速に具体的なアクションに移すことができます。
例文6:具体的な対策の提案
件名:【セキュリティ監査報告】具体的な対策のご提案
[宛先]様
関係者の皆様
セキュリティ監査で発見された問題点に対し、下記のような具体的な対策をご提案いたします。
- 対策内容1:[対策内容1]
- 対策内容2:[対策内容2]
- 実施体制:[実施体制]
詳細につきましては、監査報告書をご参照ください。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
この例では、具体的な対策内容とその実施体制まで踏み込んで提案しています。
担当者が対策を実行する際の助けとなるでしょう。
これらの記述例を参考に、それぞれの監査結果に合わせて適切にメールを作成してください。
ITセキュリティ報告で注意すべき5つのポイント
前の章では、具体的な記述例として、発見された脆弱性、リスク評価、改善提案について解説しました。
この章では、ITセキュリティ報告を行う上で、特に注意すべき5つのポイントについて詳しく見ていきましょう。
これらのポイントを押さえることで、より正確で伝わりやすい報告書を作成できます。
専門用語を避ける
セキュリティ監査報告書は、技術的な知識を持たない経営層や他部署の担当者も読む可能性があります。
そのため、専門用語を多用すると、内容が正しく伝わらないリスクがあります。
報告書を作成する際は、誰が読んでも理解できる平易な言葉を選ぶように心がけましょう。
もし専門用語を使用する必要がある場合は、その意味を丁寧に説明するようにしてください。
客観的な視点を保つ
監査報告書は、事実に基づいて客観的に記述する必要があります。
主観的な意見や感情的な表現は避け、具体的なデータや根拠を示すようにしましょう。
たとえば、「システムが脆弱である」と述べるのではなく、
[システム名]において、[脆弱性の種類]に関する[件数]件の脆弱性が確認されました。
と具体的に記述します。
これにより、報告の信頼性が高まります。
数値データを活用する
具体的な数値データは、問題の深刻度や改善効果を明確に示す上で非常に役立ちます。
例えば、脆弱性の発見件数、リスクレベル、改善策の実施率などを数値で示すことで、読者は状況をより具体的に把握できます。
また、グラフや表などを活用すると、視覚的に情報を伝えることができるため、理解度を高める効果が期待できます。
ポジティブな表現を心がける
セキュリティ監査の結果は、必ずしも良い内容ばかりとは限りません。
しかし、報告書全体がネガティブな印象にならないように、表現には注意が必要です。
問題点を指摘するだけでなく、改善策や今後の対策についても具体的に記述し、前向きな姿勢を示すことが重要です。
例えば、「問題点が発見されました」と表現する代わりに、「改善の余地がある箇所が確認されました」というように、よりポジティブな表現を心がけましょう。
期日と責任者を明記する
監査報告書には、改善策の実施期限や担当者を明記することが不可欠です。
これにより、誰がいつまでに何をするのかが明確になり、改善策が確実に実行されるようになります。
また、進捗状況を定期的に確認することで、セキュリティ対策の遅延を防ぐことができます。
担当者だけでなく、責任者も明記することで、より責任の所在が明確になります。
セキュリティ監査結果報告テンプレートの活用
テンプレートを使用するメリット
セキュリティ監査の結果報告メールを毎回ゼロから作成するのは、時間も手間もかかります。
そこで、テンプレートを活用することで、報告書の作成効率を大幅に向上させることができます。
テンプレートには、必要な項目があらかじめ含まれているため、記述漏れを防ぎ、報告内容の品質を一定に保つことが可能です。
また、過去の報告書を参考にしながら、効率的に文章を作成できるでしょう。
テンプレートを使用することで、報告書の形式が統一され、読み手にとっても理解しやすくなります。
特に、経営層などITに詳しくない人にも、情報を正確に伝える上で、形式の統一は非常に重要です。
さらに、テンプレートを共有することで、チーム内での情報共有がスムーズになり、監査報告業務全体の効率化につながります。
テンプレートのカスタマイズ方法
テンプレートは、そのまま使用するだけでなく、組織の状況や報告内容に合わせてカスタマイズすることが重要です。
例えば、報告対象となるシステムの名称や、監査の対象範囲、リスク評価の基準などを、組織に合わせて変更する必要があります。
また、テンプレートに含めるべき項目は、監査の種類や目的によって異なります。
例えば、脆弱性診断の結果を報告する際には、発見された脆弱性の詳細な情報や、そのリスクレベル、対策状況などを記述する必要があります。
一方、内部統制監査の結果を報告する際には、運用状況や、改善が必要な箇所などを記述する必要があります。
自社の状況に合わせて、テンプレートをカスタマイズすることで、より効果的な監査報告メールを作成することが可能です。
カスタマイズする際には、以下の点を考慮すると良いでしょう。
- 必須項目の確認 報告メールに必ず含めるべき項目を洗い出す
- 自社特有の項目追加 自社の業務内容や監査内容に合わせて独自の項目を追加する
- 表現の見直し 専門用語を避け、誰にでも分かりやすい表現にする
- レイアウトの調整 見やすいレイアウトにするために、フォントや余白などを調整する
- 定期的な見直し テンプレートは、定期的に見直し、改善していく
テンプレート例:脆弱性診断報告メール
件名:【[システム名]】脆弱性診断結果のご報告
[宛先]様
平素は格別のご尽力、誠にありがとうございます。[部署名]の[担当者名]です。
先日実施いたしました[システム名]の脆弱性診断の結果をご報告いたします。
診断対象
[システム名]
[対象範囲]診断期間
[開始日]~[終了日]診断結果
[リスクレベル]:[件数]件
- [脆弱性名1]:[リスクレベル]、[詳細]
- [脆弱性名2]:[リスクレベル]、[詳細]
- (その他脆弱性...)
リスク評価と影響範囲
[リスク評価]
[影響範囲]改善提案
[改善提案]今後の対応
[対応期日]までに、[担当部署]にて対応いたします。添付資料:脆弱性診断報告書
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともよろしくお願いいたします。
[署名]
上記は脆弱性診断報告メールのテンプレート例です。
具体的な脆弱性名やリスクレベル、影響範囲などは、監査結果に基づいて記述してください。
また、テンプレートをカスタマイズする際には、自社の状況に合わせて項目を追加・変更してください。
まとめ:効果的な監査報告メールでセキュリティ強化へ
効果的な監査報告メールは、組織全体のセキュリティ意識向上に不可欠です。
これまでの内容を振り返り、特に重要なポイントを以下にまとめました。
- 監査結果は、専門用語を避け、誰にでも理解できる言葉で伝える
- 客観的な視点を保ち、具体的な数値データを用いて説明する
- 改善提案は、ポジティブな表現を心がけ、実行可能な期日と責任者を明記する
これらのポイントを踏まえ、さらに一歩進んで、セキュリティ監査報告メールを積極的に活用してみましょう。
まずは、今回ご紹介したテンプレートを参考に、自社の状況に合わせてカスタマイズすることから始めてみてください。
具体的な行動に移すことで、セキュリティ強化がよりスムーズに進むはずです。
効果的な監査報告メールは、組織のセキュリティレベルを向上させるための強力なツールとなります。
ぜひ、この機会に、より良い報告メールを作成し、組織全体のセキュリティ強化に繋げていきましょう。